鹿威静かに響き石蕗の花  萬之

よくもまあ落ちも落ちたる落葉かな  萬之

柊の花香りける鬼門かな  萬之

「老齢」と。落葉に滑っただけなのに  萬之

暮早し皆既月食堪能す  真弓

久々の帰省子を待ち落ち葉掃く  真弓

落葉きてカラカラ転げ美術館  洋子

満天星の夕陽を受けて紅潮す  洋子

実りの田の輝く中を出勤す  かほり

パンダの子あんよが上手秋深む  かほり

秋うらら子に初めての選挙権  かほり

寝そべれば猫が背に乗りそぞろ寒  圭子

秋バラの紅濃さを増し雨の中  圭子

写真は小菊 【撮影:栁橋脳神経外科 総師長】